感性を磨く方法。

さて、美容師になって20年を迎えたわけなんですけれども、

この職はよく、「感性が大切な職業」と言われます。

で、若いころの私は、

感性って何?

と、よく思っていました。

確かに、感性というものは、個々人の表面上に物理的に顕れるわけではありません。
意味世界の中で概念として使われる言葉です。
つかみどころの無いワードです。

感性が鋭い。とか、感性が豊か。とか、感性が良い。とか、

センス。とも言いあらわしますね。

で、まあ、美容師になると感性を磨くことを
生涯修行の一つとして課せられるわけですけれども

この感性を磨く方法に、

「縛り」という方法があります。

例えば、パリコレなどの
ファッションショーなどでも、この「縛り」がありまして、

「春夏」というのも、縛りです。

「ブランド」も、縛りの中の一つです。

最近、Twitterをみていたら、
「#この髪どうしてダメですか」というハッシュタグのついた
こういう動画を観る機会がありました。

地毛証明書の良し悪しは、ここでは問題にしません。
私は、高校中退した身ですから、
「嫌なら、学校やめりゃ、良いんですよ」って思ってしまうので
そういう乱暴すぎる答えしか、出ませんのでね。

それはそれとして、
校則という「縛り」の中であっても、
1学年に数名は、「校則という縛りの中であってもなぜかお洒落な人」って、いましたでしょ?

あれが、「センスの良さ」です。

私は、美容師になって、
「センスは、縛りのある中で磨かれる。」と習いました。

たとえば、イギリス。

あの保守的な国の人たちが保守的なお国柄を作っていなければ、
「伝統的であり、パンク。」というブランドの
ヴィヴィアン・ウエストウッドというブランドは生まれてなかったでしょう。

もし、自由なお国柄でヴィヴィアンウェストウッドが生まれていたとしても
その自由な中にあっては、おそらく「普通」です。

それから、
ロンドンだか、パリだか忘れましたけど、
ある一流の美容室では若手美容師が入社したらまず、
坊主にされるんだそうです。

美容師なのに。です。

坊主という縛りの中で、いかにセルフプロデュースをして
センスを磨けるか。が、最初の勝負なんだそうです。

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